“餅月 望” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

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2021年に読んで面白かったラノベ10選

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

2020年から職場がリモートワークになり、本を読む時間が上手く作れない!!と嘆いていたのも記憶に新しいですがリモートワークも2年目に突入し、それなりに自分の時間の作り方もわかってきたかな…と思わなくもない今日このごろ。今年もリモート生活が続くようなのでもう少しペースを作って本を読んでいきたいです。これは別で書くかもしれませんが今年の後半は諸事情から旧作読むのがメインになってしまって新作が追いかけられてないのがやや悩ましい所(面白い旧作って時間持っていかれるよね!!)。今年はマジで2巻や3巻が読めてない〜という作品が多いんですが、好きラノの投票までには少し崩していきたいですね!締め切りはいつだ。

今年もこちらの記事で紹介した作品をそのまま「マニアック・ライトノベル・オブ・ザ・イヤー2021」に投稿しています。

お気に入りの新作6選

紫 大悟「魔王2099 1.電子荒廃都市・新宿」→感想
ファンタジー×サイバーパンク技術の融合が楽しい近未来SF。
2021年の新作の中で一番おもしろかったと思うのはやはりこれ!!科学世界と融合し、その恩恵を受けて一気に進化した魔導技術。その科学の恩恵に預かれない「時代遅れ」の魔王が配信者として生計を立てつつ力を取り戻していくお話。世界観に加えて魅力的なキャラクター達の行動が楽しく、何より魔王と勇者の不倶戴天の敵同士だが誰よりもお互いのことを理解している関係性がめちゃくちゃ好き。3巻待ってます!!
七斗 七「VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた」→感想
テンポ良い会話劇が楽しめる「企業Vtuber」モノ。
Vtuberである主人公やその同期・先輩後輩との小気味の良い掛け合いと、彼女たちの掛け合いをもり立てるコメント欄での反応を気楽に楽しめる。アンチや炎上のいない「優しい世界」なのが心地よく、そんな中で思う存分に暴走する個性派揃いのVtuber達の奇行が楽しかった。企業Vtuberモノということで、ゆるくても確かに存在するお仕事モノ感がまた(Vtuber世界に疎い者的には)新鮮。
小田 一文「貴サークルは“救世主”に配置されました」→感想
転生戦士×同人作家。リアルな弱小サークル描写が面白い!
「同人誌100冊完売しなければ魔王が復活して世界が滅ぶ」という一見荒唐無稽な設定、それを達成するまでの展開にしっかりとした肉付けが行われているのが凄く良かった。またマイナージャンルの弱小二次サークルの描写のリアルさに震えました。2巻の小説サークルの描写には個人的には違和感が強かったのだけど、凄く面白かったので3巻が出てくれるといいな。
コイル「オタク同僚と偽装結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!」→感想
程よい距離感の関係がたまらない、オタク男女の同居生活モノ
郊外にあるそこそこ立派な家で、自立したオタク男女同士が程よい距離感を保った共同生活を送る。キチンとした生活基盤を得た上でオタク活動をしているという上質な暮らし感が心地よく、タイトル通り「メッチャ楽しい」が伝わってきてこちらの心も健康になった。ラブコメとしてはこれからのお話だけど、無事2巻の刊行も決まったのでどうなっていくのか楽しみだなー。
栗原 ちひろ「死んでも推します!! 〜人生二度目の公爵令嬢、今度は男装騎士になって最推し婚約者をお救いします〜」→感想
「推し描写」が健康に良すぎるやりなおしモノ。
推し描写が健康に良いオブザイヤー。婚約者を「推し」すぎる余りにやり直し人生が始まった途端に彼を守るために全力で当たり前の女性としての生活を捨ててしまうヒロインと、そんな主人公にタジタジ……と思わせておいて実はメロメロなヒーローと、やはり「推し」パワーの高い周囲の人々のやりとりが最高に楽しかった。明るい話の中でひっそりと進んでいくシリアスな気配にもわくわく。
まきぶろ「悪役令嬢の中の人」→感想
異世界憑依×ヤンデレ百合×悪女な復讐劇。
自分の体に憑依してきた転生ヒロインのことが好きすぎて、彼女の代わりに完璧な復讐を果たしてしまう悪役令嬢のお話。憑依される前は未熟な人格だった主人公が転生ヒロインとの心の交流を得て心のスキマを埋められて、良い人になる……のではなくて完璧な悪女として大成してしまうのが、悪女モノとしてもヤンデレ百合としても最高に面白い。気に入ったらなろう版の未収録短編も読もう。

2021年に読みはじめて面白かったシリーズ2選

餅月 望「ティアムーン帝国物語 〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜」→感想
ポンコツだけど応援したくなる「やりなおし」劇。
一度は断頭台の露と消えた世間知らずのお姫様が幼少期から人生をやり直すことになり、断頭台を回避して気楽な生活を送るためにポンコツな頭をフル回転させて未来改変に挑むお話。一度は没落生活を送ったお陰で他人の心に寄り添えるようになった彼女が、復讐を恐れるあまり角の立たない解決を必死に模索していくうちに思った以上の評価を受けて行く展開が楽しかった。
鏡 貴也「伝説の勇者の伝説」→感想
過酷な状況下で少しずつ前を向こうとする主人公の姿が印象的
とある異能が原因で「化物」扱いされ続けてきた主人公・ライナが自分の考えに共感してくれる相棒や親友と出会い、少しずつ前向きになっていく展開がアツい。しかし、彼が望むような綺麗事だけでの解決ができるほど世界は甘くはなく……と闇の中で只一つの光を掴むような展開から再び闇に引きずり込まれていくような終盤の過酷な展開が衝撃だった。諦めることをやめたライナが前を向いて、親友のシオンに背を向ける第一部のラストがとても良かったです。続編を読むのが楽しみ。

今年「も」面白かったシリーズもの2選

羊 太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典19」→感想
クライマックス目前の展開がノンストップで面白い…!!
ロクアカはもう2桁巻くらいのところからずっと面白いんですけど、グレンの師匠・セリカの足跡を辿りながら物語の中で大きな謎とされてきた「メルガリウスの魔法使い」の真実に迫っていく最新刊が本当に本当に面白かったんですよ……戦力的にも大きなパワーアップをする巻で、いよいよ次巻からはじまる最終決戦がどうなっていくのかが楽しみ。
衣笠 彰梧「ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編5」→感想
極限状況で行われるクラス内での駆け引きが最高に面白かった!!
2年生編になってから全体的に話が大きくなりすぎて、キャラクターの把握で手一杯になりがちだったよう実ですが、久しぶりに学年別の争い、しかもクラス内での駆け引きが重要になるお話でめちゃくちゃ面白かった!!仲間を犠牲にしてポイントを得るか、ポイントを捨ててクラス内の団結を促すか……という究極の質問に対して各クラスがそれぞれの結論を出していく展開が最高に熱かったです。


ティアムーン帝国物語 〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜

 
Gilse

崩壊したティアムーン帝国で、わがまま姫と蔑まれた皇女ミーアは処刑された――はずが、目覚めた彼女は12歳に逆戻り??第二の人生でギロチンを回避するため、帝政の建て直しを決意する。手始めに忠義に厚い下っ端メイドと、左遷されたが優秀な文官を味方につけ、失敗した過去をやり直す日々が始まった。けれど、ミーアの本音は「我が身の安全第一」。仇敵を遠ざけ、人脈作りに励むうちに、なぜか周囲の忖度で次々と奇跡が実現!やがて、身勝手なはずの行動は大陸全土の未来を大きく変えていくのだった……。 「こ、これぐらいわたくしにかかれば簡単ですわ!」 保身上等!自己中最強!小心者の元(?)ポンコツ姫が前世の記憶を使って運命に抗う、一世一代の歴史改変ファンタジー!

コミカライズが可愛かった+BWで1巻無料だったので手に取りました。飢饉・疫病・革命という多方面からの国難によって亡国となった母国ティアムーンの運命を、人脈を作り直していくことで変えていこうとする展開が面白い。決して高い志を持つわけではない、小心者で保身最優先の駄目王女ミーアが誤解がきっかけとはいえ自分に期待を寄せてくれる人々に(へっぽこながらも)少しずつ応えようとしていく姿が印象的でした。

お調子者で小心者な王女が繰り広げる、「やり直し」の物語

わがままし放題で周囲から反感を買いっていたティアムーン帝国の王女・ミーア。革命が起きて数年間地下牢に幽閉された後、処刑されることになってしまった。断頭台の露と消えたはずの彼女が次に目を覚ますと、まだ帝国が健在だった頃の少女時代に戻っていて……!?自らの記憶と処刑までの日々を描いた日記帳の記述を頼りに、一度は処刑されたはずの王女が過去に戻って処刑を回避するため奮闘するお話。

決して頭が良いとは言えないミーアがやることなすこと良い方に誤解され、前世で親身になってくれた人達だけでなく、前世では見向きもされなかった人たちからすらも誤解され、「帝国の叡智」とまで言われて高い評価を受けていく……という展開がコミカルで楽しかった!どちらかというと本人は短絡的で何も難しいことは考えていないんですが、誤解が誤解を重ねて信者状態になっていく周囲の人々と、その誤解を受けて「よくわかんないけどとりあえずノッておこう!!!」ってノリでとりあえず便乗していく軽率さに笑ってしまう。また、やり直しモノとしてはミーアが処刑台まで持っていった日記が二度目の生での彼女の行動を受けてリアルタイムに書き換わっていくという設定が面白かったです。

身の丈に合わない過大評価が続いて主人公が持ち上げられていく系の展開、個人的には座りの悪いものを感じてしまいがちであまり得意ではないのですが、この作品はミーア自身がとりあえず周囲のヨイショにノッていく一方でそれを過大評価だと認識してしまってもいるので割とその手のストレスを感じることなく読めました。好転していく状況を喜ぶ一方で周囲からの過剰すぎる期待に内心頭を悩ませている姿が微笑ましかった。

一番大事なのはあくまで自分だと言いながらも1周目の人生で味わったしんどい思いを他人にさせたくもないし、自分のことを大切に思ってくれた相手には幸せになってほしい。そんな思いが根底にあるからこそ以前の生では届かなかったはずのミーアの行動が周囲の人々の心を打ち、動かしていくんですよね。「未来に起こることを既に知っている」というのはたしかに大きなアドバンテージであるんだけど、それ以上に前回の生を経て相手の気持ちを推し量ることができるようになったのが2周目ミーアの最大の武器なんだろうな。

それは中盤から始まる学園生活編でも同じで、かつての生では周囲の状況を考えずわがまま放題で過ごしてしまったせいで様々な失敗をし、最終的に革命の火種を自ら作ってしまったという経緯があるわけですが、その失敗を糧にしたミーアがなんだかんだで周囲の状況や思惑を推し量りながら行動していくことで、少しずつ前世では実現できなかった様々な人脈を築いて行く姿が印象的でした。というか前世でのミーアの「勘違いムーブで失敗して少しずつ孤立していく」の流れ、個々の失敗で見ていくとコミカルでめちゃくちゃ面白いんだけど改めて考えると孤立の仕方がリアルできっついな…!!

ちょくちょく挟まれる一周目の生での孤立エピソードがリアルなだけに、処刑の未来やかつて敵となった人々からの心象に内心で怯えまくりつつも今度こそ様々な友人を得て楽しく過ごしているミーアの姿には思わずほっこりしてしまう。また、隣国との戦争を回避するために近づいたはずの近隣国の第二王子・アベルとの勘違いラブコメが大変可愛く、最初は利権で近づいたはずなのにミーア自身がすっかりアベルにときめいていってしまう流れにはによによしてしまいました。

個人的には剣術大会に出場するアベルのためにお弁当を作ろうとする流れがメッチャ好き。自分でお弁当を完成させられる自信がないから友人たちを頼ろうとするも誰も彼もが明らかに不穏な事言いだして……からのブレーキのない暴走列車みたいな展開がすごいし、シオンの従者・キースウッドの心労がマッハで強く生きてほしすぎる。ていうかこの流れで事故らないの逆にすごくない!?絶対事故ると思った。

もう1巻ラストの時点で前世で革命が起きた際に彼女が作り上げた火種はほぼ回収し終わってる感じで今後どうなっていくのかが気になるけど一番の原因はやはり飢饉と疫病だと思うのでそう簡単に処刑ルート回避はできないのか。終盤でそれとなく示唆された貴族達の農耕民族への差別的な風土を見ると最大の敵は革命よりも疫病よりも飢饉なのか。続きがどうなっていくのか、楽しみです。

余談ですがコミカライズの姫の表情変化がめちゃくちゃ可愛いくて楽しいので原作気になった人、原作読んで面白かった人は読んだほうが良い。

杜乃ミズ(著), 餅月望(著), Gilse(著) 「ティアムーン帝国物語〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜@COMIC1 (コロナ・コミックス)」
杜乃ミズ(著), 餅月望(著), Gilse(著) (著)
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発行:2020-01-20T00:00:00.000Z